セックスで痛みを感じるときの対処法〜自分のカラダと心にやさしくなるために〜
こんにちは。この記事にたどり着いたあなたは、「セックス中に痛みを感じることがある」「なんだかうまくいかない」「もしかして自分だけ?」と悩んでいるのかもしれません。
でも安心してください。セックスで痛みを感じることは、あなただけの問題ではありません。実はとても多くの人が経験することなんです。だからこそ、もっと気軽に話せて、もっと自分を大切にできる知識や方法を、ここでシェアしたいと思います。
性の悩みはとても繊細なもの。だからこそ、あなたの気持ちに寄り添いながら、丁寧に、一緒に考えていけたら嬉しいです。
1. セックスの痛み、よくあることなの?
まず最初にお伝えしたいのは、セックスで痛みを感じるのは「おかしいこと」でも「恥ずかしいこと」でもないということ。これは本当に大事なポイントです。
実際、性行為中に痛みを感じる女性は少なくありません。日本産科婦人科学会などの調査では、女性の約3〜4割が「セックス時に痛みを感じたことがある」と答えています。男性にも、勃起時や挿入時に違和感や痛みを覚えるケースもあります。
つまり、セックスの痛みはとても身近な問題なんです。でも、恥ずかしくて相談できなかったり、「相手をがっかりさせるかも」と我慢してしまったり…。そんな声もたくさん聞きます。
でも、痛みはカラダからの「サイン」。無理をして続けるより、そのサインにちゃんと耳を傾けて、原因を知り、対処することが大切です。
2. セックスの痛み、原因はいろいろ
セックス時の痛みといっても、その理由はひとつではありません。主に以下のような原因が考えられます。
① 潤滑不足(濡れにくさ)
最もよくある原因のひとつが「潤滑不足」。女性の場合、性的に興奮することで膣が自然に潤いますが、ストレスや緊張、ホルモンバランスの乱れなどで濡れにくくなることがあります。
濡れていない状態での挿入は、まるで乾いた道を滑らないタイヤで走るようなもの。摩擦で痛みが出てしまいます。
② 前戯が足りない
「いきなり本番」では、心も体も準備が整わず、痛みの原因に。前戯(お互いを愛撫したり、キスをしたり)によって、体が自然とほぐれ、痛みを減らす助けになります。
③ 心理的な緊張・不安
「痛くないかな?」「変に思われないかな?」など、頭の中が不安でいっぱいだと、体は防御モードになり、筋肉が緊張します。膣の周囲が締まり、挿入時に痛みを感じやすくなります。
④ セックスの相性・体位の問題
パートナーとの体の相性や、体位によっても痛みを感じることがあります。奥まで届きすぎて子宮口に当たったり、角度が合っていないと、強い違和感が出ることも。
⑤ 膣炎、性感染症などの病気
膣炎やクラミジア、子宮内膜症など、病気が原因の場合もあります。痛みが続くときや、性交後に出血がある場合は婦人科での受診が必要です。
3. じゃあ、どう対処すればいいの?
では、実際にセックスで痛みを感じたとき、どんな対処法があるのでしょうか?ここからは具体的なステップを紹介します。
■ 1. コミュニケーションを大切にする
まず大前提として、「痛みがある」とパートナーに伝えていいんです。我慢しないで、自分のカラダの声を大切にしましょう。
「ちょっと痛いかも」「もう少しゆっくりしてほしいな」「今日は前戯を長めにしてくれると嬉しい」など、やわらかい言い方でもいいので、気持ちを共有してみてください。
優しいパートナーであれば、きっとあなたの声に耳を傾けてくれるはずです。
■ 2. ローションを使ってみる
潤滑不足には、ローションが強い味方!市販の水溶性ローションは手軽に使えて、痛みの軽減にとても効果的です。
「ローションを使うなんて恥ずかしい…」と思うかもしれませんが、世界中で広く使われているアイテム。自分の快適さのために使うことは、まったくおかしなことではありません。
■ 3. ゆっくり進める・体位を工夫する
痛みが出やすい人は、挿入までの時間を長くしたり、リラックスできる体位を選ぶことが大切。たとえば、自分が上になる「女性上位」では、角度や深さを自分で調整できるのでおすすめです。
無理せず、痛くないと感じるペースと方法で行いましょう。
■ 4. カラダをあたためてから始める
体が冷えていると筋肉がこわばり、痛みを感じやすくなります。お風呂で温まったあとや、部屋を温かくしてから始めることで、体がリラックスしやすくなりますよ。
■ 5. 病気の可能性があるときは専門医へ
痛みが毎回ある、ズキンとする、出血がある――そんなときは必ず婦人科へ。自分では気づかない病気が隠れていることもあります。
病院に行くのは不安かもしれませんが、「おかしいな」と思ったときに早めに行動することが、将来の自分を守ることにつながります。
4. 「痛いからしない」は悪いことじゃない
時には、「今日はセックスしたくないな」と思う日もあるでしょう。そんな日は、無理に合わせなくていいんです。
「NO」と言える関係こそ、本当に安心できる関係です。
セックスは「義務」じゃありません。ふたりの間に心地よさがあることが、一番大切です。
5. セックス=挿入だけ、じゃない!
最後に、とても大事な視点をひとつ。
セックス=挿入、という考え方にとらわれていませんか?
セックスには、いろんな形があります。キスをしたり、手をつないだり、抱きしめ合ったり、話をしたり…。それだけで満たされることだってあるんです。
痛みを感じる日や、不安な日は、無理に挿入をしなくても、お互いに心が通じ合う時間を持つことが何より大切。
「こうしなきゃいけない」より、「こうしたい」を大切に。
6. 自分のカラダを愛することから
セックスで痛みを感じたら、「自分のカラダが悪いのかな…」「こんなことで悩むなんて変かな」と思ってしまう人もいます。でも、それは違います。
あなたのカラダは、何も悪くない。
ただ、今はちょっと繊細だったり、少し戸惑っていたりするだけ。
セックスは、気持ちよさや愛情を育むもの。痛みを無理に我慢することではありません。少しずつ、自分のカラダと心の声に耳を傾けて、自分のペースで歩んでいきましょう。
まとめ:あなたが「快適」であることが最優先
セックスで痛みを感じたとき、それは「自分を大切にして」とカラダが教えてくれているサインです。
・無理しない
・伝えてみる
・工夫してみる
・必要なら病院へ行く
・それでも不安なら、一度お休みしてみる
それでいいんです。
セックスは、ふたりのためのもの。あなたが気持ちよく、楽しく、安心できることが一番大切です。
どうか自分を責めないでくださいね。そして、あなたの気持ちに寄り添ってくれる相手と、温かい関係を築いていけますように。