「自分が悪いの?」セックスレスで自己嫌悪にならない方法
恋人や夫婦の関係で避けて通れない問題のひとつが「セックスレス」。一緒に暮らしているのに、あるいは愛し合っているはずなのに、身体のつながりがなくなることで、心の距離まで感じてしまうことってありますよね。
そして、そんなとき多くの人が心のどこかでつぶやきます。「もしかして、自分が悪いのかな?」と。
この記事では、セックスレスによって生まれがちな”自己嫌悪”の気持ちをどうやってやわらげていけるか、心の健康を保つための視点と、少し前を向くためのヒントをお届けします。
セックスレスの原因は千差万別
まず、はっきりさせておきたいのは「セックスレスは一方だけの責任ではない」ということです。関係が続いていくなかで、性に対する考え方や感じ方が変わるのは自然なことです。
主な原因としてよくあるのは:
- 忙しさや疲れ(仕事・育児・家事など)
- 身体的な不調やホルモンバランスの変化
- 精神的なストレスやうつ症状
- 性的な好みのズレ
- パートナーへの信頼の揺らぎや不満
つまり、「自分に魅力がないから」や「相手に飽きられたから」と決めつけてしまうのは早計なんです。
自己嫌悪になってしまう心のメカニズム
それでも、「誘っても断られる」「なんとなく避けられている」といった状況が続くと、自分を責めてしまいたくなる気持ち、わかります。
セックスというのは、ただの行為ではなく、自尊心や自己肯定感と深く結びついています。
自己嫌悪のよくある思考パターン:
- 「私はもう魅力がないんだ」
- 「相手に求められない私は欠陥品だ」
- 「こんな自分が嫌い」
これらはすべて、心をじわじわと蝕んでしまいます。そして、自分を責め続けるうちに、どんどん笑顔が減ってしまう…そんな悪循環に陥ってしまうことも。
自己嫌悪に陥らないための7つのヒント
1. 感情を否定しない
「寂しい」「不安だ」「悲しい」そんな気持ちが湧いたとき、自分でその感情に蓋をしようとしないでください。ネガティブな感情こそ、あなたが“本音”と向き合っている証拠です。
2. 相手の態度を“自分の価値”と結びつけない
たとえば相手が拒否したとしても、それは相手の心身の状態や事情によるものかもしれません。それを「自分がダメだから」と変換してしまうと、事実から遠ざかってしまいます。
3. 「魅力」の定義を見直す
セックスの頻度や回数だけで、自分の価値を測らないでください。あなたの魅力は、優しさだったり、ユーモアだったり、努力する姿だったり、数え切れないほどあります。
4. 自分の身体との関係を見直す
ときには、鏡の前で自分の身体を丁寧に見てみてください。今のあなたを否定しないで、感謝してあげる。「今日も動いてくれてありがとう」と思えたら、それだけで少し心は楽になります。
5. 信頼できる人に話す
親しい友人や、セラピストなどに話してみるのもおすすめです。第三者の視点は、自分の思考のクセに気づかせてくれます。
6. コミュニケーションの工夫を
セックスについて話すのは難しいけれど、「最近寂しいな」とか「もっと一緒に過ごせる時間がほしいな」など、自分の気持ちを伝えることが第一歩になります。責める口調ではなく、“私はこう感じている”という自分目線での伝え方を意識してみてください。
7. 無理に「解決」しようとしない
「セックスレスを今すぐ解消しなきゃ」と焦ると、余計にプレッシャーがかかります。ときには問題を「保留」することも大事です。少し距離を取ることで、見えてくることもあります。
「自分が悪い」と思っていた過去の私へ
ここまで読んでくださったあなたに、ひとつ伝えたい言葉があります。
「あなたは悪くない」
セックスレスという現象は、決してあなたひとりの責任ではありません。あなたの価値や魅力を否定するものでは、決してないのです。
誰かと身体でつながることも大事だけれど、自分と心でつながることも同じくらい大切です。まずは自分自身にやさしく、そして、少しずつ状況を見つめていけたらいい。
泣いてしまう日があっても大丈夫。誰かを愛するには、まず自分を抱きしめることから始まります。
おわりに
セックスレスで悩むことは、決して恥ずかしいことではありません。そして、それによって生まれるモヤモヤや自己嫌悪も、人として自然な反応です。
でもその苦しみの中で、自分を責めすぎないでほしい。あなたはあなたのままで、ちゃんと価値がある。
完璧じゃなくていい。不安でもいい。少しずつ、心がふっと軽くなる瞬間を、一緒に探していきましょうね。