セックスレスになったとき、相手にどう伝えればいい?
恋人や夫婦の関係で、「セックスレス」はとてもデリケートなテーマです。 誰かに相談するのも勇気がいるし、相手に気持ちを伝えるのも怖かったりしますよね。
「言ったら傷つけるかも」「自分だけがそう思ってるのかな」「我慢するしかないのかな」 そんな風に悩んでしまう方は少なくありません。
でも、大切なのは“我慢”ではなく“対話”です。 この記事では、セックスレスに悩んだとき、どのように相手に気持ちを伝えたらいいのかを、やさしく、丁寧に解説していきます。
そもそも「セックスレス」って?
まず前提として、「セックスレス」とは何かを確認しておきましょう。
日本性科学会では「病気など特別な事情がないのに、1カ月以上セックスがない状態」と定義しています。 もちろん、カップルごとに性のあり方は違いますし、セックスの頻度が少ないこと=問題とは限りません。
重要なのは、どちらか一方、あるいは両方が「寂しい」「不満だ」と感じているかどうかです。
セックスレスがもたらす気持ち
セックスがないこと自体よりも、「愛されていない気がする」「自分に魅力がないのかもしれない」「拒否されている気がする」といった心の傷が積み重なることで、関係がぎくしゃくしてしまうことがあります。
セックスは単なる行為ではなく、心のつながりやスキンシップ、信頼の象徴でもあります。 だからこそ、ないがしろにされたと感じてしまうと、心が苦しくなってしまうんですよね。
伝え方のコツ① “責めない”こと
セックスレスについて話すとき、一番大切なのは「責めない」ことです。
たとえば、
- 「なんでしてくれないの?」
- 「最近冷たくない?」
- 「私のこともう好きじゃないの?」
こういった言い方をすると、相手は防御反応を示してしまいがちです。 セックスレスの理由は、本当にさまざま。仕事の疲れ、体調の変化、心のストレス、自信のなさ、性的欲求の減退など、本人も説明しづらいことが多いです。
ですから、まずは「話し合いたい」という気持ちを優しく伝えましょう。
伝え方のコツ② “自分の気持ち”を主語にする
伝えるときのポイントは、「相手を責める」のではなく「自分の気持ちを共有する」こと。
たとえば、
- 「最近、ちょっと寂しく感じることがあるんだ」
- 「もっとスキンシップが欲しいなって思ってる」
- 「私にとって、セックスは大事なコミュニケーションなんだ」
こういうふうに、自分の感じていることを素直に伝えることで、相手も心を開きやすくなります。
伝え方のコツ③ タイミングと場所も大事
セックスレスについて話すのは、やっぱり緊張するし、勇気がいりますよね。 だからこそ、タイミングと場所も大事です。
NGなのは、ケンカの最中や、寝る直前、相手が疲れているときなど。 気持ちに余裕がないと、ちゃんと話ができないどころか、すれ違いが深まってしまうこともあります。
おすすめなのは、
- ゆっくり話せる休日のお昼
- カフェや公園などリラックスできる場所
- 手紙やLINEで「今度ちゃんと話したいことがあるんだけど…」と前もって伝えておく
相手が構えすぎないよう、やさしくアプローチするのがポイントです。
相手の気持ちにも耳を傾けてみる
自分の気持ちを伝えたら、次は相手の気持ちにも耳を傾けてみましょう。
「どうしてそうなったのか」「どう感じているのか」を知ることで、お互いの距離がぐっと縮まることもあります。
大切なのは、相手の言葉を否定せずに、受け止めること。 もし、相手が「プレッシャーを感じていた」「仕事で余裕がなかった」「セックスに対して自信をなくしていた」といった本音を話してくれたら、それは信頼の証です。
責めるのではなく、「そうだったんだね」「話してくれてありがとう」と伝えましょう。
解決策は「正解」じゃなく「ふたりに合った形」
セックスレスを解決する方法は、カップルごとに違います。
たとえば、
- スキンシップから少しずつ取り戻す
- ふたりで性について勉強してみる
- セックスにこだわらず、手をつなぐ・ハグする・一緒にお風呂に入るなどの方法を見つける
大事なのは、“ふたりにとって”心地いい形を探すことです。
一度話し合ったからといって、すぐに解決するわけではないかもしれません。 でも、「話してもいいんだ」と感じられる関係性があれば、少しずつ状況は変わっていくはずです。
最後に:あなたの気持ちは、伝えていい
セックスレスで悩むと、「私がおかしいのかな」「わがままなのかな」と自分を責めてしまうことがあります。 でも、それはまったく違います。
あなたが寂しいと感じること、愛されていないと感じること、それはとても自然な感情です。
だからこそ、伝えていいんです。 伝えることで、ふたりの関係がもっと深く、優しくなることだってあります。
無理に我慢するよりも、一歩踏み出してみてください。
あなたの気持ちは、大切にされるべきものだから。